一番の課題は、曳けるかではなく、いかに安全を確保できるかでした。
岩倉市 正起寺・本堂曳移設工事
軟弱な地盤の上に立てられた本堂。後方に大きく傾いたままの状態。耐震補強のため、建物を一時的に曳いて仮預けしておき、基礎を造り替えた後に戻し曳をする工事ではあるものの、このまま曳けば後方に倒れて倒壊しまう可能性が高い。まずは建物の傾き・倒れを修復。さらに僅かに上に持ち上げてレベルを修正。無事、ある程度の修復ができればもう安心。こうした養生工事が万全に出来た後で、曳工事は実にスムースに進めることができます。
仮に預ける架台も頑丈な作りが求められます。今回は地盤改良を施したうえ、コンクリートの架台とH鋼材と厚鉄板を用意し、半年以上の仮預けに耐えうる架台を作りました。
移動の様子です。写真をクリックすると拡大表示されます。